宇宙に恋して

こころの声を紡ぎながら、目に見えない世界を探求しています。

授戒会

仁和寺の授戒会に参加してきました。

http://www.ninnaji.jp

 

仁和寺は御室桜で有名な

京都の観光寺院ですが

今回の授戒会は東京で行われました。

 

夫婦で電車に乗って

都内に出るのは久しぶりです。

 

それだけでも

嬉しくてテンション上がり気味なのに

電車に乗ると

車内の中吊り広告に弘法大師様が!

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この授戒会に

夫婦で参加することができたのは

お大師さまのお導きのように感じてしまい

テンションが上がる上がる!!

 

こんな偶然に遭遇するとき

神仏のご加護を感じずにはいられません。

 

花粉症でテンション低めの夫でさえ

これには少し興奮していました(笑)

 

会場のホテルに着くと

ロビーにはまだ雛人形が飾ってありました。

メインは「雛のつるし飾り」の展示です。

伊豆の稲取温泉が発祥だそうです。

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季節を感じる飾りものっていいですね。

お天気にも恵まれたので

春の訪れを感じて気分も更に高揚します。

 

さて、お待ちかねの授戒会です。

 

お授戒はホテルのチャペルで…。

えっ!チャペル?!

場所の都合はいろいろあるでしょうが

ある意味、神仏習合ですね(笑)

 

写真撮影は憚られる場ですから

画像はありませんが

会場となったチャペルの様子は

こんな感じです。

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十字架のところに

お大師さまの掛軸があり

授者はベンチに座って

壇上の阿闍梨から十善戒を授かります。

 

十善戒は至極真っ当なことばかりですが

なかなかどうしてこれを守ることが

難しいのが人間というものでもあります。

 

今回、授戒会で渡された資料には

十善戒の現代語訳が記載されていました。

 

・故意に生き物を殺さない。

・盗まない。

・不倫な関係をしない。

・嘘をつかない。

・お世辞など無益なことを言わない。

・悪口を言わない。

・二枚舌を使わない。

・欲張らない。

・怒らない。

・誤ったものの見方をしない。

 

戒とは禁止事項のように捉えがちですが

実際には禁止されているわけではありません。

 

戒を授けられるというのは

無明の闇の中で

それらを繰り返していることに気付き

自らが誓いを立てるものなのです。

 

授戒会で渡された十善戒の現代語訳が

「〜してはならない。」ではなく

「〜しない。」という語尾になっているのは

そのためだと思います。

 

宗教とは、信仰とは、

誰から強制されるでも

誰かに強制するでもなく

己の意思ひとつなのだと

改めて考えさせられました。

 

戒を授けられた後は場所を移動し

圓満寺(仁和寺の東京事務所)にて

御門跡から直接お加持を授かります。

 

御門跡の前には2人ずつ招かれます。

 

お加持の待合場所は

中に入った順に席に着くので

両隣のどちらかの人と

ご一緒することになりますから

運良く夫婦揃って

御門跡の前へと招かれたのも

偶然とはいえご縁のものだと感慨深く…。

 

お加持の後、

授戒の證と千手観音様の御守りを授かり

お不動様を拝観してから帰路につきました。

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縁あって高野山で得度してから8年、

日常生活に追われ、

煩悩まみれの日々は今も変わりませんが

よくよく思い返してみると

私を救い、私を癒し、私を導くのは

常に仏の教えでした。

 

今一度、初心にかえり

己の在り方を

見つめなおしてみようと思います。