宇宙に恋して

こころの声を紡ぎながら、目に見えない世界を探求しています。

猛毒

怒りの感情が込み上げてくるとき

あなたはどんなふうになりますか?

 

私は

心拍数があがり

呼吸が浅くなり

身体が震えます。

 

背中、そして

後頭部からこめかみぐらいまで

身体の後ろ側が緊張するので

おそらく目が釣り上がっているかも?

 

目の前の景色が

ハレーションをおこしたように

白っぽくなって色を失い

手足が冷たくなって

身体の中心に

血液が集まってくる感じがします。

 

ハラワタが煮えくりかえる…とは

言い得て妙だと至極納得。

 

怒りの感情が込み上げてくる時の

あの独特な身体の変化は

本当にしんどいです。

 

破壊力ハンパない。

自分の感情で自分の身体が

破壊されるという理不尽。

 

実際に身体がだるくなったり

痛みを感じることもあるくらいに

殺傷能力が高いんですよね。

 

怒ると痛い目に遭うのは

他でもない自分自身です。

f:id:Kougetsu:20190420141707j:image

会社勤めをしていた頃は

よく怒っていました。

 

自分の「正しさ」に固執するあまり

随分と痛い目に遭ってきたと思います。

 

正しさに固執すると

間違い探しをはじめます。

 

もとい、

犯人探しと言った方が

よりリアルな感じがします。

 

間違いより犯人の方がリアルなのは

「犯人」というその言葉に

罪を犯しているという前提があって

捕まえて、罰して、更生させる、

そんなプロセスを内包している気がするから。

 

そうなると

間違いを許せなくなるんですね。

 

間違ったっていいんですよ。

間違いに気付いたならば

単に直せばいいだけなのだから。

 

罰して、更生させなくても、

単に直せばいいだけなのだから…。

f:id:Kougetsu:20190420212200j:image

仏教では108ある煩悩の代表格として

「貪瞋痴」を三毒としています。

 

この三毒が何かと言えば

「欲望、怒り、愚痴」なのですが

これにより害を受けるのは

それを起こしている

本人であるとされています。

 

これらの毒に共通していることは

「自分の思い通りにならないとき」に

盛んになるということです。

 

そしてこの毒の恐ろしさは

生まれながらに持っていて

消し去ることができないということ。

 

正しさを追求すること自体が

悪いことなのではなく

自分の正しさに固執して

我を通そうとすることが

この毒を盛んにしていくのだと思います。

 

毒を持つ私だから

怒ってしまうのは仕方がありません。

 

怒らない方がいいけれど

怒ってはいけないわけではない。

 

もし怒りの感情に気が付いたならば

それが自分を苦しめていると知り

犯人探しをやめて問題解決に転じる。

 

そうすれば煩悩即菩提です。

 

自分にある猛毒を

自分を癒す薬に転じるのも

自分、ということになりますね。