宇宙に恋して

こころの声を紡ぎながら、目に見えない世界を探求しています。

繰り返しやってくること

パスタソースを温めながら

茹で上がったパスタの湯切りをしてると

ソースの鍋が吹きこぼれてしまった。

 

よくあることだ。

 

いつもなら

慌てて火を消して 

吹きこぼれたソースを拭き取る

それだけのことなのに

一昨日の夜は違った。

 

「もう嫌だ!!!」

 

私はそう叫ぶと

作りかけのパスタをそのままに

寝室のある2階へ駆け上がり

そのままベッドに突っ伏して

わぁわぁと声を上げて泣き出してしまった。

 

自分でも何がおこったのか

よくわからないまま泣き続け

10分ほど時間が経っただろうか

周りの状況に気持ちが向き始めたと同時に

暗い寝室のベッドサイドで

ティッシュペーパーを片手にたたずむ

夫の姿が目に飛び込んできて

少しずつ自分の状況を理解しはじめる。

 

その兆候は出ていたのだが

私は見て見ぬ振りをしていたのだ。

 

食欲にムラが出る、

微熱が出る、

とにかく眠くてよく眠る、

集中できず落ち着かない…など

 

3年ほど前にも

私は似たような経験をしている。

 

事実関係や置かれている状況は

当時と全く違うのだけれど

私が直面している感情的な問題は

ほぼ同じだということに

気が付いてしまった。

 

もう2度と元には戻れないのに

もうそれは必要がないのに

次に進むことができず

期待を手放せずにいるのだ。

 

その期待を手放せず、

もう2度と来ないその日を望んで

やらなくてもいいことを

必死になってやり続けている

そんな自分に気が付いてしまった。

 

この感じは

あの時と全く同じだ。

 

私はあの喪失から立ち直るために

たくさんの人に支えられ

やっとここまで来たというのに…。

 

また同じことを繰り返すというのか。

 

もしかしたら

あの強烈な体験というのは

ここに向き合うための予行演習だったのか。

 

だとしたら、

なんという宇宙のはからい。

 

なんという命のサイクル。

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夫からティッシュペーパーを受け取り

私は無言で台所へ戻った。

 

目の前には

綺麗に片付けられたコンロと

あとは盛り付けるだけのパスタ。

 

言いたいことも

言わなければならないことも

山ほどあるのに

私は全く言葉が出ないまま

何事もなかったかのように

夕食のときを迎えた。

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そんな出来事の翌日に参加した

占星術研究会。

 

テーマは奇しくも小惑星キーロン。

 

キーロンは「傷ついたヒーラー」と言われ

心や魂の傷とその傷の癒しに関係する星。

 

占星術の世界では

1977年に発見された新しい小惑星

公転周期は約50年。

 

はじめての12星座の旅を終え

再び新たなサイクルへと入ることになる。

 

これから進む新しいサイクルで

傷ついたヒーラー、キーロンは

どんな傷に気付き

どんな癒しを求めていくのだろうか。

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繰り返しやってくることは

2周目だからこそ得られる視点がある。

 

その傷は痛みを「克服」するのではなく

傷そのものを「癒す」必要があるとしたら…。

 

かつて克服したその痛みは

傷そのものを癒したわけではなかった。

 

繰り返しやってきたこの感覚は

再び痛みを克服するのではなく

傷そのものを癒すプロセスへ移行するのだと

私に教えているように感じた。