何に怒ってるの？
車をお持ちの方であれば
車検証の住所変更が
割と手間がかかるのは
ご存知でしょう。
役所で住民票をとって
警察で車庫証明をとって
ようやく陸運事務所で
手続きができます。
車庫証明は
警察署に提出してから
約1週間後にもらえるので
時間も手間もそれなりに必要です。
今回の車庫証明申請では
本当に調査の人が
自宅に車庫の確認をしに来ました！！
今までは賃貸の駐車場だったから
調査に来ていたとしても
その様子を見ることもなかったので
自宅に訪問してきて
何やら調査の書類に
印鑑をくださいとか言われて
すごくびっくりしました(笑)
うちは敷地内に2台置けるので
私の車が先に車庫登録していたから
在宅の確認まで
必要だったのかもしれませんが
警察官ではなく
おそらくシルバー人材という風情の
年配男性が突然やってきて
どんな書類かの説明もなく
この書類に印鑑を押してと言うもんだから
新手の詐欺？と一瞬思いましたね。
その方が持っている書類の中に
うちで提出した車庫証明が無ければ
警察に確認の電話をするところでした(笑)
警察も忙しいから
車庫の確認を外部委託すること自体は
決して悪いことではないけれど
訪問の時にはどんな説明をするとか
もうちょっと教育してあげても
いいかもしれないですね。
4月23日が車庫証明の交付日ということで
彼の休みに合わせて
4月24日に手続きをすることにしました。
昨日はちょうど
私も午後から雇用保険の講習会で
職安に行かなければならなかったので
午前中に区役所と警察署と陸運事務所に行って
そのまま一緒にランチを食べてから
講習会に参加するスケジュールをたてました。
区役所、警察署までは
スケジュールどおりでしたが
いざ陸運事務所で手続きとなったら
書類の書き方や手続きの手順が
よくわからない(笑)
これでも昔は
自動車のディーラーで働いていた夫婦です。
そもそも登録関連の手続きは
仕事でもやっていたことです。
…とはいえ、既に20年近く前の話！
いかにも仕事で来ているであろう
手慣れた人達の中に混じって
あーでもない、こーでもない、と
2人でもたもたしているうちに
とうとう昼休みになってしまい。
なんだか
蜘蛛の子散らしたように
人がいなくなったなーと思ったら
業務が止まっているじゃないですか！
(昼休みだから当たり前なんだけれど)
番号札を取ったところで
当然のことながら全く順番はすすみません。
1時間近く待ちぼうけ。
ここで一気にスケジュール破綻です。
雇用保険の講習会は14時からで
受付が13時半からはじまります。
5分前には着いていたいけれど
陸運事務所の業務再開は13時から。
陸事と職安は車で15分程度の距離です。
どう考えても、
呑気にランチを食べている余裕はありません。
焦りと不安だけならまだしも
なぜか怒りまでもがわいてきました。
そもそも
これは彼の車の手続きなのに。
私の車はディーラーにお願いしたから
こんな手間はかからなかった。
今日は休みだからって
ゆっくり寝ていたのも彼。
私はいつも通り起きていたから
もっと早く出ることもできた。
私はもともと講習会へは
電車で行くつもりだったのに
手続きが不安だから
一緒に行って欲しいと言ったのも彼。
彼のせいで
ランチも食べられずに
空腹のまま2時間も講習うけなきゃならないし
下手したら講習会にまで遅刻するかもしれない。
彼のせいだ、彼のせいだ、彼のせいだ！！
…怒りの感情を言葉にするとこんな感じですね。
そんな思考がわーっと溢れて
頭に血がのぼりはじめたとき
ふと、頭の中で声がしました。
イライラしたって
時間も早くすすまないし
手続きが早く終わるわけではないよね。
それに、こうなったのって
本当に彼のせいなの？
…あ、確かに。
誰だか知らんけれど、
私に教えてくれてありがとう。
そう思ったら
急に落ち着きました。
そもそも
これは彼の車の手続きだった。
私の車はディーラーにお願いしたから
こんな手間はかからなかったけれど
彼が自分でやると言ったときに
私は賛成したよね。
今日は休みだからって
彼を起こさずに
そーっと布団から出たのは私。
起こさないでなんて
彼は一言も言ってなかったよね。
私はいつも通り起きていたから
もっと早く出ることもできたけれど
せっかくのお休みだから
間に合う時間ギリギリまで
起こすのやめようと思ったのは
私だよね。
私はもともと講習会へは
電車で行くつもりだったけれど
手続き1人で大丈夫？って聞いたのは私だよね。
彼は不安だなぁって言ったけれど
一緒に行ってとお願いはされてないよね。
一緒に行って欲しい？って聞いたのは私だよね。
彼のせいで
ランチも食べられずに
空腹のまま2時間も講習うけなきゃならないし
下手したら講習会にまで遅刻するかもしれない。
あれ？
本当に彼のせいなの？
ランチが食べられなかったとしても
講習会に遅れたとしても
それは私が選択したことの積み重ね。
だとしたら
私はいったい何に怒っているの？！
思った通りに事が運ばず
自分に不都合だから怒っているだけで
それって何も解決しない。
怒っても、怒らなくても、
思った通りに
事が運ばないことには変わりないじゃん！
…怒りが消えた途端、
焦りも不安も一緒に消えました。
13時になり
陸運事務所の業務も再開。
5分と待たずに番号が呼ばれ
手続きはスムーズにおわりました。
時計は13時20分。
このまま職安に行けば
余裕で間に合います。
そもそも1人だと
お昼は食べないことがほとんどだから
食べなくたって辛くはないんです。
時間がおしてしまい
なんとなく気まずい車中。
彼の運転もどことなく焦った感じがしたので
「ランチしなくても大丈夫だから
このまま職安に行けば間に合うよ。」
私から声をかけました。
…ところが無言。
そのまま車はコンビニの駐車場へ。
「時間には間に合わせるから、
きみは車の中で何か食べて。」
ついさっきまで
彼のせいだと怒っていた私が
とても恥ずかしく思えてきました。
コンビニでおにぎりを買って
食べながら職安に向かう車中、
怒りの感情について
改めて考えさせられました。
喜怒哀楽は
どれも等しく必要な感情ですが
必要以上に感じている場合もあるのだなぁと。
今回の怒りは
怒っても仕方ないことだし
ある意味、言いがかりに近いですよね。
焦りや不安を紛らわすために
怒りに逃げたのかもしれません。
冷静に状況を見れば
対策も考えられるものを
怒りにとらわれてしまったら
ただ相手を責めるだけで
何も改善されません。
私は
彼に謝罪してもらいたかったのではなく
講習会に遅刻したくなかっただけなんです。
遅刻したところで
遅れたことを謝罪して
講習会に参加させてもらえばいいだけです。
あのとき、
私の頭の中で聞こえた言葉。
あれがなかったら
怒りに任せて彼を責め立ててしまって
講習会に間に合わなかったかもしれません。
間に合ったとしても
イライラし続けて
講習会の内容が
頭に入らなかったかもしれません。
もしかしたら
特定の感情が過剰に反応することで
うまくいかなくなっていることは
日常でも案外多いのかもしれません。
特に怒るっていうのは
ものすごくエネルギーを使います。
だからこそ
過剰に反応していると
心も身体も消耗するんだと思います。
溜め込んだとしても、
外に出したとしても、
その反応は必要以上に
あなたを消耗させているかもしれません。
怒りの感情が湧き上がるとき
「何に怒ってるの？」と
もう1人の自分に声をかけてもらいましょう。
怒っている対象がわかったら、
「本当にそれのせい？」と
もう1人の自分に問うてもらいましょう。
最後に、
「怒った結果、何が改善される？」と
もう1人の自分に問うてもらいましょう。
そこにメリットがなければ
それは過剰な反応かもしれません。
脳の仕組みとして
瞬間的な興奮は
90秒程度しか続かないといいます。
そこから先は
記憶を引き出して
思考し続けることにより
興奮を持続させているだけであって
怒りを感じた瞬間の興奮は
90秒もすればおさまるのだそうです。
自分への問いかけが難しければ
目を閉じてしばらく呼吸に集中するだけでも
落ち着きを取り戻せると思います。
怒りも正当な感情ではありますが
それを野放しにしていると
自分も周りも傷つけてしまいます。
怒らなくても
伝えられることはあるし
改善できることはたくさんあります。
むしろ、
怒らない方が
うまくいくことが多いかも。
それは怒りに限らず
どんな感情にも言えることではありますが。
感情とうまく付き合えたら
何事もスムーズに運ぶような気がします。
強い感情が湧き上がり
どうにも辛くなってしまったら
最初の興奮は90秒でおさまる！
ということ、
思い出してみてくださいね。
